今年も、小樽のまちに伸びる、ひとすじの錆び付いた鉄路に、帰る日が近づく。
まさに、「帰る」という気持ちだ。
僕の写真の原点へ。大好きなまちへ、場所へ。
このまちで、何度写真を撮っただろう。
それも、およそ観光の匂いなんてしない場所ばかりで。
道端、路地裏、工場街、埠頭……。
僕が惹かれる僕の小樽は、やっぱり、そういったところにこそあって、
そこに、小樽の色がある。変わらない色、そして、会う毎に違う色。
このまちに通うたびに、変化を感じずにはいられない。
ここ数年の変化は、劇的と言っても過言ではない。
あの街並も、その建物も、
僕が通い始めてからのこの数年で、目まぐるしく変わっている。
変わっていくのがまちの運命だともちろん知っていても、
消し去るにはあまりにも惜しいものを、
このまちも、気がつけばたくさんなくしている。
それでも、このまちには、在りつづけるものがある。
錆び付きながらもしっかりと伸びるこの鉄路のように、
このまちが刻んできた時間を体にしながら、
さりげなく、気取らずに、自分の色を放ち続ける。
そんなまちで、小樽には在りつづけてほしいから、
このまちが放つ「色」を、一色でも多く見つけたいと思う。
そのために、これからも、僕はこのまちを歩き、撮り続けたいと思う。
今年で私・瓜生裕樹の『鉄路展』への参加も4年目になります。
「小樽色」をテーマにカラーとモノクロで切り取った作品で、
あなたのご観覧を、お待ちしています。
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■会期 2004/8/23(月)−9/5(日)
■会場 北海道・小樽市 旧手宮線跡地
JR小樽駅から徒歩7分
小樽駅と小樽運河の中間を
東西に伸びています
■時間 24時間屋外展示
夜間はライトアップされます
■入場・観覧無料
■会場の情報など、くわしくは
公式サイトも併せてご覧ください。
■作品の傍に、ポストカード/作品の解説などを載せたフリーペーパー[tetsurocafe]をご用意しています。どうぞご自由に、お持ち帰りください(会期中随時入れ替えています)。
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