小樽を写真に撮るということ。それは、この街に愛しさを感じるからに他なりません。
私の写真活動の原点のひとつである『鉄路展』の舞台は、北海道開拓の原点となったひとすじのレールが静かに横たわるこの街の空間……旧手宮線の跡地です。ここから鉄路の響きが消えて30年になろうとしても、レールは剥がされることなく在り続けています。普段は草に埋もれているだけの細く長い空間かもしれない。それでも、この街から手宮線跡の鉄路がなくなってしまったら、それはこの街が背骨を失うのと同じことなんじゃないだろうかと、私は思うのです。
変わりゆく街と人と景色の中に、とってつけたものではない愛しさがある。その愛しさに気がついたひとりひとりが、きっと小樽を愛し続けていく。小樽には、そんな街であり続けていて欲しいと心から思います。
拙いけれど、想いを込めて。この街へ、8年目のラヴレターを贈ります。
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私・ウリュウ ユウキがこの作品『love the otaru』とともに8年目の出展をさせていただきました『2008 小樽・鉄路・写真展』は、9月7日(日)17時をもちまして、盛況のうちに閉幕を迎えることができました。
この街で写真を撮り、作り、そして見せるという、私の写真活動の原点を毎年この場所で振り返り、この展覧会で続けて来ることができたのも、
ひとえにご来場の皆さま、出展者の皆さま、そして小樽の街そのもののおかげです。
心からお礼を申し上げます。ありがとうございます。
来年、『鉄路展』は10年目を迎えます。私の出展も9年目。
私はこの愛しい街をこれからも撮り続けていきます。そして、想いを込めて『love the otaru,forever!』と、静かに強くメッセージを続けていきたいと思います。 |